成形技能検定1級を目指して

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無事、技能検定2級に合格された方は、次は1級を目指しましょう。基本的な試験内容はほぼ同じですが、実技試験において、次の点が異なります。

①材料がPSとABSの組み合わせから、PSとPCの組み合わせになる。このためPS成形後シリンダー温度と金型温度を大きく上昇させる必要があることと、PC成形後、きちんとPCをパージしてからシリンダー温度と金型温度を大きく下げる必要があります。この点で2級に比較して難易度が上がっていると思います。

②次に2級では20個ずつのサンプル成形でしたが、1級では40個ずつになります。製品に不良があると当然減点になりますから、すべての製品に不良があったと仮定して、それぞれ0.5点減点されたとすると、2級では20点の減点ですが、1級では40点の減点になってしまいます。また品質要求は1級のほうが高いようです。この辺でも難易度が上がると思います。

③最後に簡単なレポート作成があります。難しくはないですが、製品の寸法を図ったり、使用材料に対する収量を求めたりしなくてはいけませんので、一定の時間を取られます。きちんとレポートを時間内に提出しないと、当然時間切れでアウトとなります。

④制限時間は2級では最大180分、1級では最大220分です。その差は40分しかありません。製品サンプルの数の差だけで40個あり、サイクル1分とするとそれだけで40分使ってしまいます。シリンダー温度の調整やレポート提出を考えると、よどみなく、てきぱきと、安全に作業をこなしていくことが重要です。

このあたりの2級と1級の試験項目の差が、1級の難易度を上げているところではないでしょうか。学科は過去問をきちんと解いていれば問題ないと思いますので、実技でほぼ結果が決まるといって過言ではないでしょう。合格率は30%ぐらいではないでしょうか。作業手順を何度も繰り返してイメージトレーニングするのが合格への近道だと思います。

それでは2級と同じように、一つ一つ項目を追ってみていきましょう。

 

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事前準備(1級)

金型を取り付ける作業(2級と同じ)

PEをパージしてPSに置き換える色替え作業(2級と同じ)

成形条件出しを行い、PSのサンプルを作る作業(2級とほぼ同じ)

※1級では一番肉厚が厚いところ以外のヒケは減点されるらしい。

PSをパージしてPCに置き換える色替え作業(1級)

成形条件出しを行い、PCのサンプルを作る作業(1級)

PCをパージしてPEに置き換える色替え作業(1級)

金型を取り外して片付ける段取り作業(2級と同じ)

レポート作成と提出(1級)

合格するために(1級)

 

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