射出成形とはペレットと呼ばれる樹脂材料を
1) 溶かして
2) 流して
3) 固める
という作業を射出成形機と金型が行い、成形品という製品を作っています。
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上の図は射出成形機のシリンダー部を簡単に図解したものになります。この図を確認しながら以下の説明を見てください。
まず 1) 溶かして については、樹脂の材料であるペレットがホッパーから投入され、それがスクリューの回転でシリンダー先端部側へ運ばれます。
シリンダーはそれぞれの樹脂に適した温度にあらかじめ設定されていますが、ペレットがスクリューの圧縮部というところを通るときにシリンダーから熱を受けながらペレット同士がこすりあわされて発熱し(せん断発熱)、溶けていきます。
この溶けた樹脂はスクリューヘッドを乗り越えてシリンダー先端部にためられて次の射出に使われる材料となります。この一連の工程を計量工程と呼びます。
次に 2) 流して については、計量工程で溶かされてシリンダー先端部にためられた樹脂をスクリューを前進させることにより金型内へ流し込んでいく工程で、射出工程と保圧工程のふたつに分けられます。
最後に 3) 固める については、金型は温調機で一定の温度に保たれていて、金型内に流れ込んだ溶けた樹脂は金型に熱を奪われて固まっていきます。冷やされて固まって成形品が完成するという工程になり、この工程は冷却工程と呼ばれます。
この 1)溶かして 2)流して 3)固める という作業を射出成形機が行うために、機械にどのように動作するかを指示するパラメーターを入力してやる必要があります。この入力されたものがいわゆる成形条件になります。
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