続いては樹脂を流す工程です。この樹脂を流す工程は、成形品の品質や寸法、外観に影響を与えることが多い重要な工程になります。よって条件を作るセオリーをしっかりと理解する必要があります。
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樹脂を流す工程はふたつの工程に分かれていて、それは射出工程と保圧工程と呼ばれます。
射出工程は金型の中に樹脂を流し込むメインの工程で、その条件は樹脂を “どの程度の量” を “どの程度の速度” で流し込むかを決めます。この射出工程の条件は成形品の品質に大きく影響することがあります。よって射出プロファイルと呼ばれますが、ゆっくり流して途中から早く流すなどの速度制御を行います。
本サイトでは後ほど基本の2段の速度制御を用いた射出条件を説明しますが、場合によっては5段ほどの多段で速度制御する場合もあります。
保圧工程では射出の後に材料にかける “圧力の大きさ” と “時間” を決めます。金型に高圧の射出圧でダメージを与えることを防ぐために保圧に切り替えて製品を充填し、その後、樹脂は冷えて固まると収縮といって体積が小さくなる為、その分を補充してあげる工程です。
こちらも後ほど基本の2段の圧力制御を説明しますが、場合によっては多段制御する場合もあります。
それでは、次のページから射出工程と保圧工程の条件設定について説明していきます。
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