5-6)計量に関する新しい技術

このサイトでは基本的な内容をできるだけわかりやすく説明することを目指しておりますが、そうはいっても少しは応用的な内容も紹介するべきだと思って記載します。タイトルは新しい技術となってますが、そんなに新しい技術でもありません。

計量条件は次のサイクルで射出される溶融樹脂を準備する工程ですので、ここで何か問題があると成形品すべてが駄目になってしまします。特に可塑化の工程で発生するガス等が問題になりやすいです。それを改善する技術として以下のようなものがありますので紹介しておきます。

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・飢餓供給:

材料をホッパーから材料の自重に任せて落とすのではなく、少しずつ供給していく技術です。スクリューのフィードゾーン(供給部)に材料が詰まらないためコンプレッションゾーン(圧縮部)で溶融されていくときにスクリューの後ろ側へガスが抜けやすくなります。

 

・ベントスクリュー(ベント機):

スクリューの真ん中に穴をあけてそこからガスを吸引して排出するタイプの成形機です。材料によっては乾燥させなくても成形できるぐらい効果があることもあります。スクリューやベント部にこびりついた樹脂をパージしにくいのが欠点かと。

 

・Jメルタ:

JSWの製品でスクリューの後ろ側からガスを吸引して排出するタイプの成形機です。ベント機のパージにおける欠点はありませんし、価格も安いですが、排気効果は少し落ちるのではないかと考えています。

 

・逆転シール:

 射出初期の逆流防止リングがシールするまで溶融樹脂が逆流してしまう事を防止し、射出量のばらつきを抑える技術で、計量後にスクリューを一度逆回転させて逆流防止リングを移動させる動作を行います。

 

リンク

日本油機 飢餓供給

日本油機 ベント機

JSW ベント機/Jメルタ

 

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